第17回 品質工学技術戦略研究発表大会(RQES2024A)

日時: 2024年11月21日 @ 10:00 AM – 5:00 PM
場所: 統計数理研究所, 東京都立川市緑町10-3

フロントローディングの核心とは何か? 開催概要  第17回品質工学技術戦略研究発表大会(RQES2024A)を下記の通り開催します。品質工学会では「社会損失低減による社会の自由の総和の拡大」実現に向け、「これまでの品質工学の普及」および「今後の社会損失低減を図る研究」に取り組んでおりその内容について報告します。本大会は、昨年から技術戦略を徹底的に議論する場となるよう、発表と議論の時間を大幅に増やした新しいスタイルへ変更しました。参加者との議論にて各発表者の研究内容がより洗練されることを期待します    品質工学における「社会損失低減による社会の自由の総和の拡大」の活動成果と今後の取り組みを議論することを目的に表記大会テーマを設定し下記の通り開催します。地球温暖化、自然災害、少子高齢化、社会インフラの老朽化、戦争やテロ、品質偽装など、多くの社会課題が存在する中で、品質工学はどのように社会貢献ができるのか,新たな方向性を模索する場の一つにしたいと考えています。  品質工学の目指すところは社会損失の低減ですが,狭義の損失低減にとどまらず,同時に新たな価値の創造につながることが期待されています。ところが現状は、開発の効率化、継続的なMBDやDXの実現に苦労している企業が多く窺えます。技術マネジメントとして品質工学をどのようにうまく活用していけるのか、先進企業の取り組み事例の報告も行い、これらをもとに「品質工学による社会損失低減に向けた具体的活動の提案」について議論を進めたいと思います。この議論の中で、フロントローディングの核心とは何かを明らかにし成果をつかみ取る開発プロセスを深く探求します。    大会にご参加いただいた皆様の気づきに繋がることを強く期待します。   開催形態 実地とリモートのハイブリット開催  日 時 2024年11月21日(木)10:00~17:00 場 所 統計数理研究所:〒190-8562 東京都立川市緑町10-3 TEL:050-5533-8500(代)  https://www.ism.ac.jp/ 参加費 品質工学会員 10,000円,非会員 20,000円(定員200名になり次第,締切り) ライブ配信とオンデマンド配信でのご参加も同額です 懇親会 統計数理研究所内 17:15~ (定員100名)定員になり次第締切り (懇親会参加費 6,000円 懇親会のみの参加はできません。) 主 催 一般社団法人 品質工学会 協 賛 大学共同利用機関法人 情報・システム研究機構 統計数理研究所,(公社)計測自動制御学会,(公社)精密工学会,(一財)先端加工機械技術振興協会,(一社)中部品質管理協会,(一社)電気学会,(株)日刊工業新聞社,(一社)日本画像学会,(一社)日本機械学会,(一財)日本規格協会,(一社)日本合成樹脂技術協会,(公社)日本設計工学会,(一社)プラスチック成形加工学会,(一社)日本能率協会,(一社)日本科学技術連盟,日本クオリティ協議会,(NPO)日本TRIZ協会     参加申込 Web申し込みは以下のリンクからお申込みください。参加申し込みの締め切りは2024年11月8日(金) です。 参加申し込みWeb受付

第61回横幹技術フォーラム

日時: 2024年10月15日 @ 1:00 PM – 6:00 PM
場所: 慶應義塾大学日吉キャンパス・来往舎会議室

企画主旨:  横幹(総合)知を形成する一分野であるシステム科学では、トランスフォーメーションはオペレーション(コト)であるとともに、その結果(モノ)を同時に意味している。コトとしてのDXが注目されているが、その結果としてのDXもあわせて考察する必要があり、どんな変化が起こりえるか,人間の生活に望ましい姿は何か,デジタル技術の進化仮説の立案と、その帰結を探索研究することは,横幹(総合)知がなすべき重要課題である。すなわち、 デジタル技術の進展が知にどんな影響をもたらすか,共創の姿はどのような形に変貌を遂げるのか、また、知の創出の新たな形によって,社会共通資本の形成や企業活動に,さらには,人間の生活にどんなすばらしい変革をもたらすのかなど、横幹(総合)知として考察する必要がある。本フォームでは、DX化の現象を横幹(総合)知の視点から、どのように捉えていくべきなのかをテーマに、「横幹DX調査研究会」のメンバーによる報告を行い、パネルディスカッションでは、参加者と共に、その在り様を検討する。

第11回科学技術教育フォーラム

日時: 2024年10月5日 @ 1:00 PM – 6:10 PM
場所: 統計数理研究所大会議室 ・ Zoom ハイブリッド開催

第11回科学技術教育フォーラム ハイブリッド開催 テ ー マ 科学技術立国を支える問題解決教育 -子供たちの未来を拓く学校創り- 日  時 2024年10月5日(土)13:00~18:10 会  場 統計数理研究所大会議室・オンライン(Zoomミーティング) ハイブリッド開催  AI、データサイエンス(DS)、DX、IoTなどのデジタル化による産業構造の変革が世界的に進行している今日、将来を担う人財教育は、産官学で取り組むべき喫緊の課題です。AI・DSの大事な点は、コンピュータ処理などのテクニックではなく、問題解決の目的、条件設定、評価基準、ストーリーであり、科学的問題解決法そのものです。これは「自己肯定感」と「生きる悦び」、そして「生きる力」を産み出す、倫理道徳とともに万人が持つべき必須のものです。  一方、産業界には、主体的・協働的な改善活動を通して、データに基づく科学的問題解決力の育成を実現してきた歴史があります。この産業界が培ってきた知を共有し、産官学が一丸となった共創によって、デジタル時代の新たな教育変革を実現してゆく必要があります。   そこで、産官学が協力し、社会の大変革の情報を共有し、新学習指導要領の円滑な実施に向けて日本品質管理学会TQE特別委員会の企画で第11回科学技術教育フォーラムを下記の要領で開催いたします。  小中高の先生方をはじめ、広く教育に関心のある皆様方のご参加をお待ちしております。 プログラム・詳細はこちら お申込みはこちら   参 加 費 無料 問い合わせ先 E-mail tqe.office@gmail.com

計測自動制御学会 システム・情報部門 学術講演会(SSI2024)

日時: 2024年11月13日 – 2024年11月15日 終日
場所: 富山県民会館

イベント名: 計測自動制御学会 システム・情報部門 学術講演会(SSI2024) イベント概要計画: 計測自動制御学会 システム・情報部門 学術講演会(SSI2024)は,システム・情報に関する基礎理論から工学的実システム,さらには社会経済システム,生命システムなど多様な広がりを持つシステム情報分野の研究発表を募集します. 1. 会場・会期・形式 会場: 富山県民会館(JR富山駅から徒歩10分,富山きときと空港からバス25分) 会期: 2024年11月13日[水],14日[木],15日[金] 形式: オンサイトポスター発表(オンライン参加可) 2. 発表募集 SSI2024では,未発表の内容だけでなく,当部門の部会主催のシンポジウムや研究会,SICE Annual Conference および他学会主催講演会などで既発表の内容も募集します.発表のカテゴリを以下の2つとします. 既存の部会・調査研究会に所属しない方の研究発表も広く歓迎します. 一般セッション(General Sessions) システム・情報部門の部会・調査研究会,またはシステム・情報一般に関連する発表(部会・調査研究会: システム工学,知能工学,自律分散システム,社会システム,コンピューテーショナル・インテリジェンス,境界と関係性を視座とするシステム学、サイバーフィジカルシステムとしてのシステムオブシステムズなど) スペシャルセッション(Special Sessions): 募集ページ 事前に提案された特定のテーマに関連する発表 2-1.発表・参加形式 現地でのポスター発表を基本とし,審査により選ばれた発表は口頭発表となります.事情により現地参加できない方(非発表者)のためのオンライン上での非同期型のコミュニケーションも可能です.すべての発表者は以下の3点を作成・提出していただきます.また,お申込み時には発表情報として,タイトル,著者,所属,アブストラクト(和文100〜200字,英文50〜100ワード),希望するセッション,キーワード,賞へのエントリーなどを準備していただきます. ポスタースライド(1枚のポスター型でも複数枚のスライドからなるものでもよい) プレゼン動画(10分まで)発表論文内容に関するプレゼンテーション 発表論文(1〜6ページ) 2-2.重要日程 スペシャルセッション募集締切: 2024年6月28日[金](6月3日周知) 発表申込締切: 2024年8月30日[金] 発表論文投稿締切: 2024年9月20日[金] プレゼン動画・ポスタースライド提出締切: 2024年10月4日[金]

第1回 JAQシンポジウム

日時: 2024年8月24日 @ 1:00 PM – 5:30 PM
場所: 早稲田大学理工学部キャンパス 57号館201教室およびオンライン

開催概要 日   時 2024年8月24日(土) 13:00~17:30 場   所 早稲田大学理工学部キャンパス 57号館201教室会場【アクセス】 & リモート のハイブリッド開催 定   員 会場 300名、 オンライン 500名 参 加 費 無料 主   催 日本クオリティ協議会(Japan Association for Quality : 通称JAQ) 共   催 (一社)日本品質管理学会、(一財)日本科学技術連盟、(一財)日本規格協会、 (一社)日本能率協会、(一社)品質工学会、早稲田大学理工学術院(棟近雅彦) 協   賛 NPO法人 横断型基幹科学技術研究団体連合、日本マネジメントシステム認証機関協議会、(一社)中部品質管理協会 後   援 (公社)日本監査役協会、経済産業省(申請中)   開催主旨 JAQでは、品質不祥事の増加により、日本の産業競争力が衰退していると懸念しています。 「新時代を切り開く品質立国日本の再生に向けて」のシンポジウムは、日本の国際競争力向上のために何をすべきかを 議論するために企画されました。品質問題への反省を通じて、問題の芽を未然に防ぐことが可能だと考えています。 日本の産業界が培ってきたTQM(Total Quality Management)は「人間尊重」「三現主義」「顧客重視」「全員経営」 「データ利活用」などの精神に基づいており、今後の組織経営に有効です。特に、データ利活用やAI品質のガバナンス強化、 DX品質管理などの新技術の活用が重要です。しかし、これらの技術の誤用や悪意のあるアタックへのリスクも存在します。 これをコントロールするためには、経営が主体となってマネジメントシステムを上手に活用し、倫理と誠実さに基づく TQMの実践が必要です。 日本の産業競争力は世界トップランナーに遅れを取っているため、再び品質立国としてイノベーションを起こすためには、 新たな行動と基盤の構築が必要です。 今回のシンポジウムを通じて、多くの方々と製品・サービスの質、人の質、組織の質、 経営の質について議論し、「品質立国日本」の再生に向けて継続的な活動につなげていくことを目指しています。   参加申込 ■お申込みはこちら 参加申込 ■締切:2024年8月20日(火 ) 17:00 《オンライン参加の方へ》 ※開催日の前日までにご登録いただいたメールアドレス宛に「視聴に関するご案内」をお送りします。  尚、定員に達しましたら、参加申込みを終了させていただきます。予めご了承ください。 ※当日はたいへん多くの方の参加が見込まれるため、アクセス時のトラブル等に関しては対応いたしかねます。  また、配信システム障害などがあった場合には、止むを得ず配信を中止することがありますので、予めご了承ください。 お問い合わせ JAQ事務局 mail: jimukyoku@jaq.gr.jp

横幹連合2024年度定時総会

日時: 2024年5月23日 @ 2:00 PM – 5:00 PM
場所: 早稲田大学早稲田キャンパス11号館4階406号室, 東京都 新宿区西早稲田1-6-1

開会 【挨拶】 14:00~14:05 会長:安岡 善文 【議事】 14:05~14:35 第1号議案:新役員の選任 第2号議案:代表理事(会長および副会長)の選任 第3号議案:2023年度事業報告および2024年度事業計画案 第4号議案:2023年度収支決算報告および2024年度予算案 報告事項1:横幹連合創立20周年記念事業について 【木村賞表彰、受賞論文紹介】 14:45~15:45 受賞者 横川 慎二氏(電気通信大学) 「感染症予防難易度の高い社会福祉施設の空気質管理」 【特別講演】 16:00~17:00 タイトル:「我が国の標準化と品質管理の現状と挑戦」 講演者:朝日 弘氏(一般財団法人日本規格協会 理事長) 概要:標準化や品質管理の概念は、製品に限らず組織運営、社会構造のさまざまな仕組みにまで浸透し、時代を経るごとに拡大しています。戦後直後に設立された弊協会は伝統を守りつつ、時代の要請に柔軟に対応して参りました。本講演では、それらの歴史を振り返りつつ、現在進行する産学官による「日本型標準加速化モデル」、「日本クオリティ協議会」との連携強化の取組など、国内外の動向を踏まえ弊協会の活動と展望をご紹介いたします。 閉会 ■懇親会 17:10~18:30 11号館4階408号室(参加費5,000円)

企業革新研究会(2024年 第6回)

日時: 2024年11月30日 @ 4:00 PM – 5:45 PM
場所: ZOOM 開催

2024.10.31 世話人:河合忠彦、西尾弘一 アドバイザー:平松庸一、木村裕斗  次の要領で「企業革新研究会」の第14回研究会を開催致しますので是非ともご参加ください。非学会員の方の参加も可能です。 日 時: 2024年11月30日(土) 16:00~17:45 (ZOOM開催)                               (報告:60分、コメント・ディスカッション:45分) 報告者: 平松 庸一 (日本大学教授) テーマ:「企業の競争力/存続能力の強化に資するIoT/AI時代のダイバーシティ・マネジメント:DMC (Dynamic Managerial Capability)の駆動因となるDRC (Dynamic Resource Capability)の視点からの提起」 コメンテーター:河合 忠彦(筑波大学名誉教授) 司 会: 木村 裕斗(東洋大学教授)  研究会の目的・進め方等については、備考をご覧頂きたいと思います。本年の前半の「企業の競争力/存続能力の強化に資するIoT/AI時代のダイバーシティ・マネジメント」という統一テーマでの最終回となりますので、コメントでは今回のシリーズについての簡単な総括もおこないます。  参加御希望の方は学会のホームページから「11月28日までに」参加登録をしてください。登録者リストを作り、ZOOMミーティングに参加するためのURL、ID/パスワードを「前日に」BCCでお知らせします。 https://iap-jp.org/iasm/event/member/index/215 参考文献 Snell, S., Swart, J., Morris, S. and, Boon, C. (2023). Special issue: the ecosystem of work and organization: theoretical frameworks and future directions, Human Resource Management, 62(1), 5-14. Hiramatsu, Y., (2022). Creating resilient and sustainable medical organizations—an empirical study of a medical facility facing the uncertainty of the COVID-19 pandemic—, Journal of Strategic Management Studies,13(2),79-88. Ployhart, R. E., Nyberg, A. J., Reilly, G., and Maltarich, M. A. (2014). Human Capital Is Dead; Long Live Human Capital Resources! Journal of Management, 40(2), 371–398. 備考               企業革新研究会 2024年前半のプログラム   企業革新研究会は、昨年度は、前半の第1回プログラムでは「日本企業の“創造性/革新性の欠如”と“現場力の低下”の“並存”の原因とその克服の方策はいかなるものか」という“統一テーマ”について、組織論(集団と創造性、個人と集団の適応・逸脱論等)、戦略的人的資源管理論と人的資本価値創造経営論、サステナブル経営論、DMC(ダイナミックマネジリアルケイパビリティ)パースペクティブなどの視点から5回の研究会を開催し、後半は、第2回プログラムとして、「トヨタとホンダはEV(とConnected […]

企業革新研究会(2024年 第5回)

日時: 2024年10月12日 @ 6:00 PM – 7:45 PM
場所: ZOOM 開催

2024.9.14 世話人:河合忠彦、西尾弘一 アドバイザー:平松庸一、木村裕斗 次の要領で「企業革新研究会」の第13回会合を開催致しますので是非ともご参加ください。非学会員の方の参加も可能です。 日 時: 2024年10月12日(土) 18:00~19:45 (ZOOM開催)                               (報告:60分、コメント・ディスカッション:45分) 報告者: 古屋 紀人 (Institute of Global Business=IGBネットワーク(株)代表取締役、米国ミズーリ大学セントルイス校(International Advisory Board Member), Kozai Group日本代表) テーマ:「IOT/AI時代の多国籍企業と国際的人的資源管理におけるダイバーシティマネジメント」 コメンテーター:薄上 二郎 (青山学院大学 教授) 司 会: 西尾 弘一(中央大学経済研究所 客員研究員)  研究会の目的・進め方等については、備考をご覧頂きたいと思いますが、本年の前半は、「企業の競争力/存続能力の強化に資するIoT/AI時代のダイバーシティ・マネジメント」という統一テーマで6回の研究会を開催致します。  参加御希望の方は学会のホームページから「10月10日までに」参加登録をしてください。登録者リストを作り、ZOOMミーティングに参加するためのURL、ID/パスワードを「前日に」BCCでお知らせします。 https://iap-jp.org/iasm/event/member/index/213 参考文献 古屋紀人、フォンズ・トロンぺナールス、ハムデン・ターナー(2014)、異文化間のグローバル人材戦略、白桃書房 小野浩(2024)人的資本の論理⁻人間行動の経済学的アプローチ 日本経済新聞出版社 日本在外企業協会(2019)日本企業の在外企業の組織人制度調査結果 SEA(2022) Management Data-of Japanese Subsidiaries of Asian Countries  Furuya N. et al (2007) The effect of HR, policies and repatriate self-adjustment on global competencies transfer, Asian Pacific Journal of Human Resource Management 22 209-229 Furuya, N (2015) Global Workforce Professional Profile in Chapter 2 of Managing a Global Workforce Routledge 備考                       企業革新研究会 2024年前半のプログラム   企業革新研究会は、昨年度は、前半の第1回プログラムでは「日本企業の“創造性/革新性の欠如”と“現場力の低下”の“並存”の原因とその克服の方策はいかなるものか」という“統一テーマ”について、組織論(集団と創造性、個人と集団の適応・逸脱論等)、戦略的人的資源管理論と人的資本価値創造経営論、サステナブル経営論、DMC(ダイナミックマネジリアルケイパビリティ)パースペクティブなどの視点から5回の研究会を開催し、後半は、第2回プログラムとして、「トヨタとホンダはEV(とConnected cars)」ウォーズにおいてプラットフォーマー他といかに戦おうとしているのか、その勝算はどこにあるのか」という統一テーマのもとに、「EVウォーズにおけるトヨタの戦略」、「自動運転技術による新価値創造」、「EVウォーズの統合的分析枠組みとホンダのEV戦略への適用」などについて3回の研究会を開催致しました。  尚、昨年前半の第1回プログラムについてはJSMS(15-2)でその特集が組まれ、松田千恵子先生、山﨑京子先生、木村裕斗先生の論文が掲載されました。(なお、JSMS (16-2)(来年3月刊行予定)には他の2つの論文が掲載される予定です。)また、第2回プログラムについては、その特集をJSMS (16-1)(本年9月発行予定)に掲載の予定です。  これを承けて2024年の前半は、同年の第1回プログラムとして、「企業の競争力/存続能力の強化に資するIoT/AI時代のダイバーシティ・マネジメント」という統一テーマで数回の研究会を開催致します。ダイバーシティ(・マネジメント)についての研究は、次のいずれにフォーカスするかにより、次の2つに大別されます。   A:「個人の幸福の実現」   B:「企業の競争力/存続能力の強化」  このうち、Aについては経営倫理論、社会的責任論などの分野で研究が進展していますが、Bについての研究は遅れており、「現在、多くの企業では、多様性(ダイバーシティ)が重要視されているが、それをどう経営成果に結びつけていくかについては、暗中模索である」(守島基博、日本経済新聞、2022年11月12日」)という状況にあります。  そして、その主因として考えられるのは、Aがより“普遍的な”価値に関するものであるためによりアプローチしやすかったのに対し、Bは基本的に“状況依存的”であるために、「今日の環境下で企業の競争力/存続能力の強化のためには何が必要か」、したがってまたその実現のためにはいかなるダイバーシティが求められているのか、またそれを実現するにはどうすればよいのか」という形で論理を展開しなくてはならず、それには、戦略、戦略と環境の適合性、戦略と組織の適合性、などを分析に取り込む必要があり、理論化がより困難だったことがあると考えられます。  なお、米国では、プライスウォーターハウスクーパース(PwC)がダイバーシティに関する目標の一部を廃止するなど、多くの企業が「DEI(多様性、公正性=エクイティ、包括性=インクルージョン)」に関する戦略を見直しつつあるとされ、その主因の1つとして、DEIに関する目標が企業の中核的なビジネス目標とどのように関係しているかが示されていないことが指摘されていますが(日本経済新聞、2024年1月26日)これは、上述の「B」についての研究はそれ自体として重要であるのみならず、「A」の研究・実現にとっても不可欠なことを示唆しており、その意義の大きさを示すものと言えます。  また、日本でも、「副業人材相互受け入れ、日立・ソニー、AIや半導体で。多様性で技術革新」という記事がありましたが(日本経済新聞、2024年2月1日)、これなどは、「B」についての研究の必要性をストレートに示すものといえそうです。  そこで本年の前半は、以上のような視点に立つ本研究会のダイバーシティ・マネジメント研究の最初のプログラムとして、次に述べる数回の研究会を開催致します。 2024年度(前半)プログラムの概略  上述の問題意識にもとづき、IoT/AI時代にある日本企業に求められている「競争力/存続能力の強化」のポイント(P)を3点に絞り、それぞれに対するダイバーシティ・マネジメントがいかなるもの(であるべき)かについて検討することとします。 [P1] 創造性/革新性の高い多様な人材が各自の能力を十分に発揮できる組織の形成 これは、IoT/AI時代に限らず、競争力・存続能力の強化のためのもっとも基礎的な対策であり、多様な人材のそれぞれが持てる能力を十分に発揮できる組織の形成を意味します。  なお、先述の「A」(個人の幸福の実現)に関する研究と重なる部分があることに注意が必要です。 [P2] ディジタル人材の育成 これは、IoT/AI時代の競争力/存続能力の強化にとって不可欠な基礎的対策と言えるものです。 [P3] 高い「戦略の構築/転換能力」とその実現のための「資源の構築/転換能力」をもった人材の育成 […]