No.059 Nov 2019
目次
TOPICS
1)第10回横幹連合コンファレンスは、2019年11月30日(土)、12月1日(日)に長岡技術科学大学( 新潟県長岡市 )にて開催されます。参加登録 早期割引期間は、11月16日までです。
詳細は、 開催案内のページ をご覧ください。
2)会誌「横幹」13-2号、特集 「品質・信頼性・安全性確保に関わる横幹的体系」が発行されました。
詳細は、会誌のページの案内をご覧ください。
COLUMN
大会テーマ 「SDGs( 持続可能な開発目標 )と 横幹科学技術 ‐ 2030年までの工程」と 多彩なセッションへの、多くの皆様の ご参加をお待ちしています
第10回横幹コンファレンス 実行委員長 大石潔
( 構成・聞き手: 武田博直、横幹ニュースレター編集室長、日本バーチャルリアリティ学会 )
【編集室まえがき】
第10回横幹連合コンファレンスは 2019年11月30日(土) ~12月1日(日)、長岡技術科学大学( 新潟県長岡市 )で開催されます。今回の大会テーマは、「SDGs( 持続可能な開発目標 )と 横幹科学技術 ‐ 2030年までの工程」です。
持続可能な開発目標(SDGs)は、「国際連合」(国連)が 2015年9月の 国連サミットで採択し、「2016年から2030年までの国際目標」とされています。その詳細は「持続可能な開発のための 2030アジェンダ」に記載されました。( 外務省の作成した SDGsの概要 があります。)
本Columnでは、最初に、大会テーマとなっている「 SDGs」について、その概要をご紹介したいと考えました。
SDGsには、それに先行する国際目標として、( 2001年に策定された )「ミレニアム開発目標」(MDGs)が あったそうです。MDGsでは、2015年までの達成目標として、8つのゴールと21のターゲット項目が掲げられていました。
(1)極度の貧困と飢餓の撲滅(2)普遍的初等教育の達成(3)ジェンダーの平等の推進と女性の地位向上(4)幼児死亡率の削減(5)妊産婦の健康の改善(6)HIV/エイズ、マラリアその他 疾病の蔓延防止(7)環境の持続可能性の確保(8) 開発のためのグローバル・パートナーシップの推進、の 8つです。2001年に、 MDGsとして、これらが国際目標に定められました。
さて、ミレニアム開発目標(MDGs)について、2015年の成果は、どうだったのでしょう。その一例ですが、「極度の貧困人口の割合を( 1990年比で )半減させるという目標を、2010年に達成させることができた」「安全な飲料水にアクセスできない人の割合を、1990年の 24%から2015の 9%へと半減させることができた」「インターネットの普及率は2000年時点の6%が、2015年には43%まで増加した。また、2015年には、世界人口の95%が携帯電話による通話可能領域にいるようになった」・・・。このような十分な成果が、MDGsでは達成できたそうです。
そこで、そうした成果をふまえて、2016年からの「持続可能な開発目標」(SDGs)が後継の国際目標として定められました。2030年までの達成が、加盟国すべての目標とされています。
「持続可能な開発目標」(SDGs)では、「17の目標」と「169のターゲット(具体目標)」が選ばれました。
「17の目標」
(1)貧困をなくす(2)飢餓をゼロに(3)人々に保健と福祉を(4)質の高い教育をみんなに(5)ジェンダーの平等(6)安全な水とトイレを世界中に(7)エネルギーをみんなに、そしてクリーンに(8)働きがいも経済成長も(9)産業と技術革新の基盤をつくろう(10)人や国の不平等をなくそう(11)住み続けられるまちづくりを(12)つくる責任つかう責任(13)気候変動に具体的な対策を(14)海の豊かさを守ろう(15)陸の豊かさも守ろう(16)平和と公正をすべての人に(17)パートナーシップで目標を達成しよう
(【参考】 安倍首相の2015年の ステートメント)
さて、「持続可能な開発目標」(SDGs)を 大会テーマとして掲げている第10回横幹連合コンファレンスにつきまして、実行委員長 大石潔先生( 長岡技術科学大学 )にお聞きしました。
〇 今回の大会テーマとして、「持続可能な開発目標」(SDGs)を選ばれた理由をお聞かせ下さい。
本学( 長岡技術科学大学 )は、2018年に国連から、国連アカデミック・インパクトにおけるSDGsゴール9 (「産業と技術革新の基盤を作ろう」)のハブ大学に任命されました。SDGsに係る取組を牽引する役割を担うハブ大学は、SDGsの各ゴールにつき世界で1大学のみが、任命されます。
こうした経緯もあり、ちょうど10回目となる横幹連合コンファレンスで SDGsをテーマとすることを、理事会に提案しました。横幹連合は文理の枠を超えて結集した学会組織ですので、持続可能な社会を構築するというテーマで、教育機関がコミットできる仕組みや推進方法などについて討議することに大きな意義がある、と考えた次第です。
〇 なるほど。貴校のゴール9ハブ大学の任命 につきまして、おめでとうございます。その事も、きっかけの一つとなって、このテーマが選ばれた事が良く分かりました。それで、特別講演をはじめ、SDGs関連のセッションが多数、用意されているということですね。
特別講演( プレナリートーク )では、「産業界としてのSDGs推進2030年アジェンダ」と題して、 (株) 日立製作所・理事・サステナビリティ推進本部長の荒木由季子氏に ご講演をお願いしました。この分野で、大変ご活躍されている専門家です。SDGsのパネル討論も、特別講演の後に開かれます。
また、SDGsの企画セッションとして、以下の7件を予定しています。
「OS04:SDGsゴール9に関連する研究と教育」「OS06:SDGsへのリモートセンシングの貢献と今後の可能性」「OS08:SDGsとものづくり生産現場の社会生産性」「OS10:SDGsと女性の活躍」「OS12:SDGsゴール3に関する研究」「OS14:産業の多様化や付加価値創造に資する持続可能なロボティクス、メカトロニクスの技術開発」「OS20:SDGs Finance」
〇 そのほかにも、多彩なセッションが準備されていますが。
企画セッションは、上記SDGs関係の7件の企画の他に、16件の企画セッションがあります。合計して、企画セッションだけで23件となりました。いずれも、最適任のセッション・オーガナイザを、お願いすることができました。
その他、ポスターセッション、人工知能関連連携セッションがあります。
会員学会の会員の皆様をはじめ 多くの皆様の、積極的なご参加・ご討論を 心よりお待ちしております。
「OS01:健康医療における臨床試験データからリアルワールドデータへ ~データ駆動型ヘルスデータサイエンスの新しい潮流~」「OS02:第2回コトつくり至宝発掘セッション ~コトつくりコレクションの選出に向けて~」「OS03:経営高度化へのMATRIXアプローチと意思決定プロセス化の研究Ⅱ」「OS05:データ駆動型社会における分野横断的未然防止体系の新展開」「OS07:接続的な地域ビジネス開発」「OS09:人や社会に受容される人工物とは」「OS11:経験価値と感性価値:顧客の体験と感性をデザインする」「OS13:公的統計におけるデータサイエンスの取り組み」「OS15:人とICT技術との価値共創による新しいサービスイノベーション」「OS16:情報技術の進展と社会システム」「OS17:ものづくりを行う上での安全性・信頼性に関する新たな取組み」「OS18:令和の時代のシミュレーション技術:複雑系,スーパーコンピューティング、可視化」「OS19:構想駆動型社会システムマネジメントの確立」「OS21:欠番」「OS22:理工系女性人材の育成」「OS23:情報システム研究方法論」
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