ヒューマンインタフェース学会は、「21世紀は人の世紀、その要となる技術がヒューマンインタフェース」であることを旗印に、また、学会の行う諸事業を通じて「21世紀の学術(学問、技術、芸術)と社会の発展に重要な貢献をしていく」ことを目的として1999年1月に創設されました。
会員数は現在約1,300名で、主な事業としては、年4回の学会誌、論文誌の発行、ヒューマンインタフェースシンポジウム、講習会・セミナー、研究会・専門研究会の開催、HCI International等の国際会議の共催、電子広報による情報発信を行っています。これらのうち、ヒューマンインタフェースシンポジウムは、本学会最大のイベントであり、今年は10月6-8日に京都リサーチパークで開催され、学会員の半数を超える700名近くが参加しました。
本学会の特徴としては、「工学だけでなく心理学、社会学などの様々なバックグラウンドを持つ研究者、技術者、ユーザが参加しており学際的色彩が強いこと」「会員相互の顔が見えること」「特に若い会員や女性会員が多いこと」「国際的な活動も活発でHCI Internationalには、100名以上の会員が参加していること」などがあげられると思います。
ヒューマンインタフェースは技術と人との関係に関する学術であり、また技術を提供する立場だけでなく、技術の受け手の立場からの研究・評価を重要視しています。そのためには理工的なものの原理と共に、人文的な人の原理を生理、認知、心理、文化、社会のレベルで取り入れ、さらに感性や魅力を活性化するデザインなど幅広い横断的な学問分野によって支えられる必要があります。このような意味で、横幹連合を通じて多様な学問領域を持つ種々の学会との連携を深めるとともに、人間に視点を当てた共通の方法論やデザイン論などに関して、新しい横断型のアプローチが創出できることを期待しています。
今後ともよろしくお願いいたします。 |