【講演趣旨】
物理世界/外界から得られる情報を、理論あるいはモデルというかたちに処理する、言いかえると、計測結果を物理法則すなわちなにが測定できているかのモデルにあてはめることで、測定対象の状態を定量的に理解することがセンシングである。すると、一つには、センシングは物理世界/外界(モノ)に高度に依存した行為であり、一方で、モデルの記述の仕方しだいで、統一的な視点を持つ一般的な技術(コト)になりうる可能性を持つ。ここでは、「計測=情報を得る行為」とし、計測行為の良さを対象の状態の情報エントロピーの減少量で評価することで、「コトとしてのセンシング」という統一的なセンシング理論を構築する試みを述べる。
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