【講演趣旨】
総合的な防災力は、災害の発生前に整備する「被害抑止力」と「被害軽減力」、発災直前の「災害予知と早期警報」、発災直後の「被害評価」とそれに基づいた「災害対応力」、その後の「復旧・復興活動」によって達成される。これらの対策を、対象とする現象や地域特性に応じてバランスよく実施することが重要であり、そのためには関連する多くの機関や組織の相互理解と協力が不可欠である。同様に、各種の対策のベースとなる各個技術とそれらを組み合わせたシステムの開発や、物理的・社会的現象としての災害の理解においても、関連する多くの研究分野の協力が不可欠である。有限の資源と時間の制約の中で、これをより効率的に進めるための構造化について述べる。
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