【協力】 鈴木久敏先生(筑波大学) 佐々木健先生(東京大学) 神田雄一先生(東洋大学) 建部清美氏(日立製作所) 横幹連合 事業・広報・出版委員会 広報WG * * * ■横幹連合 ニュースレター編集室■ 武田博直室長(セガ、日本バーチャルリアリティ学会) 大倉典子委員(芝浦工業大学、日本バーチャルリアリティ学会) 高橋正人委員(情報通信研究機構、計測自動制御学会) 坂本 隆委員(産業技術総合研究所、日本感性工学会) ■ウェブ頁レイアウト■ 染矢聡委員(東京大学、事業・広報・出版委員会 広報WG) 清水祐美氏(元横幹連合事務局) |
横幹連合ニュースレター
<<目次>> No.010, July 2007 |
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巻頭メッセージ |
活動紹介 |
参加学会の横顔 |
「型」が産み出す多様性 * 横幹連合 理事 椹木 哲夫 |
◆【参加レポート】 第15回横幹技術フォーラム |
【横幹連合に参加している 学会をご紹介するコーナー】 ◆日本時計学会 ◆プロジェクトマネジメント学会 |
イベント紹介 |
ご意見はこちらへ |
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◆第16回横幹技術フォーラム ◆これまでのイベント開催記録 |
ニュースレターへの ご意見・ご感想を お聞かせください。 * E-mail: |
巻頭メッセージ
「型」が産み出す多様性
椹木 哲夫 横幹連合理事
京都大学
横幹連合の理事の末席において頂いて、2年目を迎えました。初めて本連合の活動に参加させて頂いた昨年の初年度目は、よくもこれだけの布陣で、これほど多くの学会連合を束ねる活動を展開されているものと、連合設立以来の理事諸先輩方のこれまでのご尽力の多大さに、正直おどろかされました。そして、そうした各種の活動の実践が、参加学会の皆様の惜しみないご努力に支えられているということも、また感じました。
理事就任後、早々に下名に任せられましたのは、隔年で開催される本連合の第2回目となるコンファレンスを、京都にて開催するという使命でした。ご存知のように、2年前、自動制御連合講演会との共同で信州は長野の地にて第1回横幹連合コンファレンスが開催されました。「コトつくり長野宣言」のもと、知の統合の新機軸を打ち出し、社会が要請するさまざまな課題の解決への横断的なアプローチの必要性と、その人材教育強化を宣言して盛会のうちに幕を閉じたのは、皆様の記憶に新しいところだと思います。あれから2年間、宣言の趣旨に沿ってその後連合がどのように活動を展開したか、また参加学会の展開された独自の取組みをご披露頂く機会となりますのが、この秋2007年11月29-30日に京都大学百周年時計台記念館をメイン会場として開催されます、第2回横幹連合コンファレンスです。現在、下名を委員長、能勢豊一理事(大阪工業大学)と安岡善文前理事(東京大学)を副委員長とする実行委員会が組織され、椿広計理事(筑波大学)を委員長とするプログラム委員会を中心に、連合としての企画の他、参加学会・学会員の方々へのセッション企画を進めて頂いております。
モノつくりからコトつくりへの転回。それは、従来のような物質世界の明確な因果律に基礎をおく機械論的設計原理に代わる、多義性と適応性を鍵概念とした新たなシステムの設計原理への転回にほかなりません。人間という要素をモデルの内に陽に取り込み、その認識の自律性と主体性を認めた上で、人間を取り巻く自然と人工環境との相互作用の結果産み出される複雑極まりない事象を、どうすれば秩序を維持しながら目的に添う系としてデザインしていくことが、できるのでしょうか。
この課題は、我が国の文化を固有に特徴づける「型」としての和の作法に、ある意味において共通するものであるとも言えます。型(作法)は、状況の関係性を読み、統合し、その中で自律的に判断して行動する際の、自由度の大きい創造の母型であり、これが媒介することで、秩序を維持し、組織における技術革新や制度革新、価値革新をもたらす誘因にもなってきたものです。逆に、これらの特徴を無視してシステム設計を行えば、機能は直ちに硬直化し、環境の些細な変動にも脆弱で、容易く(たやすく)機能破綻を来してしまうものになるでしょう。このような観点からも、横幹連合の第2回コンファレンスを京都の地に決定して頂いたことは大変意義深いものであり、参加者の皆様に晩秋の古都の文化や町並みに触れて頂くことで、コトつくりの原点をそれぞれに感じ取って頂けるのではないかと考えております。
最後に、椿広計プログラム委員長によります第2回コンファレンスのキャッチコピーを、以下に掲載させて頂きます。
「秋深き古都で幹成すコトつくり」
皆様の多数のご参加をお待ち申し上げております。
第2回横幹連合コンファレンス:http://www.trafst.jp/conf2007/index.html