【協力】 遠山暁先生(中央大学) 石川弘道先生(高崎経済大学) 澤田善次郎先生(椙山女学園大学) 下左近多喜男先生(大阪工業大学) 横幹連合 事業・広報・出版委員会 広報WG * * * ■横幹連合 ニュースレター編集室■ 武田博直室長(セガ、日本バーチャルリアリティ学会) 大倉典子委員(芝浦工業大学、日本バーチャルリアリティ学会) 高橋正人委員(情報通信研究機構、計測自動制御学会) 坂本 隆委員(産業技術総合研究所、日本感性工学会) 村井康真委員(NJS環境経営工学研究所、プロジェクトマネージメント学会) 小山慎哉委員(函館工業高等専門学校、日本バーチャルリアリティ学会) ■ウェブ頁レイアウト■ 原 尚幸委員(東京大学、応用統計学会) |
横幹連合ニュースレター
<<目次>> No.013, Apr. 2008 |
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巻頭メッセージ |
活動紹介 |
参加学会の横顔 |
柔軟な発想とコミュニケーション力 * 横幹連合理事 藤井 眞理子 |
◆【参加レポート】 第17回横幹フォーラム |
【横幹連合に参加している 学会をご紹介するコーナー】 ◆日本情報経営学会 ◆日本生産管理学会 |
イベント紹介 |
ご意見はこちらへ |
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◆国際計算機統計学会第4回世界大会・第6回アジア大会国際合同会議 ◆これまでのイベント開催記録 |
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巻頭メッセージ
柔軟な発想とコミュニケーション力
藤井 眞理子 横幹連合理事
東京大学
2004年からこの春までの4年間、横幹連合の理事を務めさせていただきました。この間、横幹連合からは「コトつくり長野宣言」、「京都宣言」という2つのメッセージが発出され、また、2007年4月には会誌『横幹』が刊行の運びとなるなど、その活動は着実に深化してまいりました。
担当させていただいた活動の中では、2006年度に行った科学技術振興調整費「イノベーション戦略に係る知の融合」調査が印象に残っております。これは、技術革新が産業のイノベーションに結びつくためにはどのようなプロセスが必要か、その中で「知の融合」はどのような役割を果たしているのかについて、日本におけるこれまでの顕著なケースを各産業分野から幅広く取りあげ、事例調査を行ったものです。研究開発の責任者のお話には示唆に富む点が多く、特に社会科学の立場からマクロの視点で日本経済をみることの多い私にとっては、日本を代表するイノベーション技術のエッセンスに直接触れることのできた貴重な機会でした。単年度のプロジェクトだったこともあり全体的な分析にかけられる時間には制約がありましたが、インタビュー記録を中心とする報告書は、今後の融合やイノベーションを考えるヒントに溢れていると思います。(この報告書は、内閣府のホームページ  にアップされています。)
知の融合に関しては、「学会の連合」であるという横幹連合の組織の特色を生かした活動も始まっています。小規模な試みですが、研究プロジェクト組成のための助成金への応募を受け付けています。こちらもリンクがありますので、是非ご覧下さい。(「横幹研究プロジェクト提案の募集」)
知の融合を実現する分野横断的な研究プロジェクトを進めるためには、その準備に時間も掛かり、また、事前の十分なコミュニケーションが欠かせないだろうと考えられます。横幹連合では、そうしたプロジェクトが競争的な資金獲得に応募するまでの準備活動を、このような形で助成しています。
ところで、融合や統合の前提には、深い専門性が不可欠です。米国の大学院教育などをみていますと、学際的な視点を進める場合でも、まず自らの専門性の確立が重視され、その上に融合や学際などの概念が成り立っているようです。その意味では、統合・融合はプロの仕事、「大人」の視点のようにも思われます。また、「専門家=専門用語を駆使する人々」になってしまいますと、新たな融合への入口が閉ざされそうになったり、時間が掛かったりすることを上記インタビューの際にも度々うかがいました。柔軟な発想と高いコミュニケーション力が知の融合や統合に力を発揮しそうです。
柔軟でプロ意識の高い多くの研究者の方々には、是非、横幹のセミナーに参加されるなど身近なところから関心をもっていただき、横断的視点に立った知の統合を目指す活動にご参加いただければと願っております。また、横幹連合には引続き、異なる分野の方々にも「分かりやすい」発信を期待しております。